オレンジと緑

気ままに。見た映画の備忘録にしていきたいです(ネタバレ無し)

「オオカミ少女と黒王子」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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監督:廣木隆一

原作:八田鮎子

脚本:まなべゆきこ

製作:福田太一、中山良夫

出演:山崎賢人二階堂ふみ鈴木伸之門脇麦、他。

2016年、日本、116分

配給:ワーナー・ブラザーズ映画

 

*ざっくりあらすじ

 恋愛経験0のエリカは、彼氏持ちグループから省かれることを恐れ、学校一イケメンの佐田と付き合っていると嘘をついてしまう。

 

***

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イケメン王子の本性は

原作は読んでいません。映画出演で大人気の山崎君ですが、佐田のようなツンとした役柄を演じる彼が個人的に好きです。(月9の「好きな人がいること」のような...)
エリカ演じる二階堂ふみちゃんは言うまでもなくカワイイ。友達役の門脇麦ちゃんとの関係性も素敵でした。

にしても校舎が広くてトイレも綺麗で、ふる~い校舎で過ごした私にとっては夢の世界でした...。都会ってすごい

最後に神戸へ修学旅行に行くのですが、神戸の観光スポットや街並みがたくさん登場します。私も高校の修学旅行は神戸へ行ったので、とても懐かしい気持ちになりました。 

 

好きな人は選べない

初めはこんな人を彼氏にしてしまったと落ち込むエリカでしたが、徐々に気持ちの変化が起きます。正直、彼を好きになる前のサバサバして嘘の関係と割り切っているエリカの方が好きでした。好きになってからは少々重めかなと感じることも。
佐田もそこまでやらなくてもと思う点も汗 と思いながら観るのは良くないですね。(反省)でもそれ以上に胸キュンがたくさんあります!

この映画で好きな点は、人物の心の声のナレーションがなかったことです。演技や仕草だけで彼ら自身の気持ちを表現しています。言葉で伝えるよりも表情で伝えることの方が難しいと思いますが、上手く心情を表わしていました。

 

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 日下部君がかっこいい

エリカと同じクラスの日下部君は大人しい好青年。日下部君のまっすぐさと不器用さがめちゃくちゃ愛しかったです...!(いい大人が)正直、佐田よりもキュンキュンしました...!日下部君だけでも観てほしい...!

彼を演じる吉沢亮さんはSNSでなんとなーく知っていたのですが、初めて拝見しました。 (すみません...)すっごく上手に日下部君を演じていて、彼だと後から知ったときは衝撃でした。なにせ、現在公開中のママレードボーイの印象が強くて、、、。日下部君のようなおどおどした役もできるのかと驚きました。特に、口数が少ない男子のあの低い声がとてもリアルでした。そして、眼鏡だけではあの美貌は隠しきれていませんでした。

 

最後に、劇中で流れるサントラがお洒落な曲ばかりです。今までの少女漫画の映画にはないような、とにかくかっこよくてかわいくて、、、サントラにも注目してみてほしいです。

 

*** 

ストーリー:★★★

音楽:★★★★

映像:★★★

ラブロマンス:★★★★★

感動、コメディ、バイオレンス、ホラー、アクション:0

(5点満点)

 

~オススメ場面~

胸キュンしたい時。

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「四月は君の嘘」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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*1

 

監督:新城毅彦

原作:新川直司

脚本:龍居由佳里

製作:石原隆、古川公平

出演:広瀬すず山崎賢人石井杏奈中川大志 他。

2016年、日本、122分。

配給:東宝

 

*ざっくりあらすじ

母の死をきっかけにピアノを弾くことをやめた天才ピアニスト有馬公平は、謎の少女・宮園かをりと出会う。

 

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君は自由そのものだね

原作は読んでいません。山崎賢人くんのクールな役(ヒロイン失格など)ではなく、おだやかな優しい役を今回観ることができて新鮮でした。
すずちゃんが演じるかをりは、元気いっぱいですがどこかつかめない謎の少女で、良い意味で現実味がありませんでした。

二人ともピアノとバイオリンの演奏シーンがあり、相当な練習が必要だったことが窺えます。本当に弾いていなくとも、弾いている様をすることは容易ではないはずです。特にバイオリンを演奏するすずちゃんは、顔を映すとどうしても手元が一緒に入るし、弦を押さえる指と弓を使う手の動きには、素人目ですがとても感心しました。台詞だけでも大変なのに、楽器を弾けるようにならなくてはいけないって本当にすごいなぁ。。

 

違うよ。音楽が自由なの。

天真爛漫なかをりと大人しい有馬。正反対な二人の性格は、演奏にも表れます。はちゃめちゃで好きなように演奏するかをりに、有馬は強く惹かれます。

「君は自由そのものだね。」

「違うよ。音楽が自由なの。」

この二人の会話がとても印象的でした。不自由な自分を音楽が自由にしてくれる。音楽だけはなく、自分の好きなもの全てに対していえることではないでしょうか。そこには上手い下手という概念はなく、自分を自由にさせてくれる音楽を楽しそうに奏でるかをりの姿に、こちらにまで好きな気持ちと楽しさが伝わってきました。画像4

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好きなものから逃げないで 

好きなものって、ずっと好きなわけではないと思います。時には、飽きたり嫌いになったりしながらも、やっぱり好きなんだと再認識してもどってきます。
有馬は母の死をきっかけにピアノから離れますが、かをりとの出会いをきっかけに再びピアノと向きあい始めます。

私も幼少期にピアノを習っていて、有馬ほどひどくはないのですが、同じような体験をしました。正直今の私には有馬の母の厳しい愛情がよく分かりませんが、何年後かに見返すと親の気持ちも分かるようになるもんですかね。。。

 

有馬と同級生役の石井杏奈ちゃんがかわいいです!有馬への恋心を見て見ぬふりをする姿にむずがゆくなりました。。。 

 

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 ストーリー:★★★

音楽:★★★★

映像:★★★

ラブロマンス:★★★★

アクション、コメディ、バイオレンス、ホラー、:0

(5点満点)

 

~オススメ場面~

 好きなものに向き合えていない時。

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「ビューティー・インサイド」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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*1

 

監督:ペク

出演:ハン・ヒョジュ、パク・ソジュン、上野樹里パク・シネ、他。

2015年、韓国、127分。

配給:ギャガ・プラス

原題:The Beauty Inside

 

*ざっくりあらすじ

目覚めるたびに容姿が変わってしまう男性の恋物語

 

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123人が一役を演じる

姿、性別、国籍、年齢。寝て起きると全てが変わってしまう男・ウジン。ここまで設定を追い込んだ映画は私は初めてでした。ラブファンタジーですが、大人の二人の切ない恋に不思議なリアリティーがあり、思わず見入ってしまいます。

寝てしまうと顔が変わってしまい二度とその姿に戻れないため、イケメンの時は意地でも寝ない姿は可愛くて笑ってしまいました。(自分も絶対そうするだろうから笑) 
二人とも家具業界に働いていることから、部屋の雰囲気やインテリアがとってもお洒落でした。

 

彼の顔が思い出せない

ウジンは一目惚れしたイスに猛アタックをします。イスも彼を理解しようとしますが、それは簡単なことではありません。彼は毎日変わらない私と会っているけれど、私は毎日知らない人と会っている、と悩むイス。知らない人が私の手を握ってくることに、頭では彼だと分かっているけれど、どうしても受け入れられません。友達には男を取っ替え引っ替えしていると思われ、家族にはどう伝えたらいいのか...現実的な悩みも彼女を苦しませます。

これは究極の内面重視映画だと思いました。

あなたは知らない姿の愛する人を愛せますか?

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 一緒に老いていくということ

 「お父さんは、もしお母さんが生きていたら何をしたい?」

「一緒に老いていくことかな。」

イスの姉と父の会話です。何気ないシーンの会話でしたが、劇中で最も印象に残りました。一緒に老いること。愛するとは、こんなにも深い感情なんだと気づかされました。

好きな人にこんな風に思われるなんて、幸せ通り越して感動してしまいます。

人間は否応なしに老い、その見た目は変化します。しかし、見えるもので判断せず、見えないところを信じ、変化しても愛してくれる人達がいるということはとっても幸せなことだと改めて感じました。

 

 

イス役のハン・ヒョジュさんが凜としていてとてつもなく綺麗でした。圧倒的透明感。。。!

そして、日本から上野樹里さんがウジン役として出演しています!

 

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ストーリー:★★★★

感動:★★★★

音楽:★★★

映像:★★★★

ラブロマンス:★★★★★

コメディ、バイオレンス、ホラー、アクション:0

(5点満点)

 

 

~オススメ場面~

 愛する人の姿が変わってしまった時。

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「青空エール」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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*1

 

監督:三木孝弘

原作:川原和音

脚本:持地佑季子

製作:市川南

共同製作:村田嘉邦

出演:土屋太鳳。竹内涼真松井愛莉、志田未来上野樹里、他。

2016年、日本、126分。

配給:東宝

 

*ざっくりあらすじ

吹奏楽部に入りスタンドで応援することに憧れるつばさと野球部の大介は、共に成長し甲子園を目指す約束をする。

 

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胸が苦しくなるほど眩しい!

2年前の映画ですが、太鳳ちゃんも竹内君も若い!!若いというか今よりも垢抜けていなくてすっごくかわいいです!

原作は読んでいません。ですが、上手くまとめられていて、2時間集中して見ることができました。続きは漫画に描かれているのでしょうか。。?続きが気になりました。
この映画では二人の恋模様と同じくらい、部活に対する描写が多く青春映画でもありました。

 

まぐれもない。奇跡も起きない。でも、練習は裏切らない。

つばさはスタンドで応援したくて吹奏楽部に入りますが、普門館を目指す強豪の吹奏楽部からは毛嫌いされます。素人にいきなり普門館ではなく甲子園に行きたいなんて言われたら、そりゃひんしゅくもかいます。笑
それでも、先輩役の志田未来ちゃんが親身に教え、0から必死についていこうとするつばさの姿には心打たれます。怖いけれど頼れる先輩や優等生な同期の男子など、こんな人いるいる...!というツボをおさえてきて、部活のリアルさも感じられます。
顧問役として上野樹里さんが出ていますが、のだめの上野さんからは想像できないほど、クールで熱い先生を演じています。上野さんって声がほんわかしているから怖くなさそうなのに、なぜあんな風に怖い先生に見えるのだろうか?笑わないから??


吹奏楽部って礼儀や先輩を重んじて、運動量も運動部と同じくらいあって休みもなくて。ほんっとうに厳しいんだなと映画を見て感じましたし、同じクラスだった吹奏楽部の友達を見て思ったことを思い出しました。そこまで本気でやるからこそ、素晴らしい仲間と技術と思い出ができるのではないかなと思います。
そして良いことばかりではなく、悲しいことも共に乗り越えた仲間の大切さを改めて教えてくれます。

 

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高校生活3年間での変化

高校入学から、高校3年生までの3年間を描いているこの映画。太鳳ちゃんは髪型の変化もあるからか、とてもお姉さんぽく、後輩もできて優しく接する姿に成長を感じました。(親目線)
入学当初はきらきらした二人も段々と頼もしい姿が垣間見られて、高校生の成長はすさまじいなと思うと同時に、そう思わせる演技ができる俳優さんは本当に素晴らしいなと感じました。

甘酸っぱい恋は太鳳ちゃんだけでなく、随所に散りばめられていて、くすっとしたり切なくなったり。みんな眩しい!!

 

 

 余談ですが、竹内涼真君と志田未来ちゃんが、顔も髪型も高校時代のリア友に似ていて、映るたびに高校生時代を思い出してしまい妙な気持ちになり懐かしかったです。。。

 

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ストーリー:★★★

青春:★★★★★

音楽:★★

映像:★★

ラブロマンス:★★★★

コメディ、バイオレンス、ホラー、アクション:0

(5点満点)

 

~オススメ場面~

青春を思い出したい、取り戻したい!!時。 

 

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「ズートピア」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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監督:バイロン・ハワード、リッチ・ムーア

共同監督:ジャレッド・ブッシュ

製作:クラーク・スペンサー

製作総指揮:ジョン・ラセター

声の出演:ジニファー・グッドウィン、ジェイソン・ベイトマン、他。

2016年、アメリカ、109分。

配給:ディズニー

原題:Zootopia

 

*ざっくりあらすじ

ウサギの女の子、ジュディは警察官になる夢を叶え、動物たちの楽園・ズートピアの安全を守ることとなる。 

 

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まさかの主犯

象からネズミ、肉食動物から草食動物まで、皆が皆の個性を受け入れて暮らしている街、ズートピア。新米警察官のジュディは、そこである事件を任されます。 途中からはキツネのニックとともに事件解決に奔走します。

ディズニーのアニメーションでは見たことがないような、最後に意外な犯人が待っているストーリー展開でした。子供にとっては王道の悪党成敗物語にみえるかもしれません。しかし、ジュディの心の内や周りの変化が事件を通して垣間見れ、大人でも楽しめるのではないかと思います。大人の方が考えさせられることが多い映画です。

 

 

初のウサギ警察官

ジュディの警察官ライフは、前例がないだけに、周囲はよく思わずほろ苦いデビューとなりました。それでも、与えられた仕事を120%でやるという彼女の素晴らしいポジティブさに何故かこちらが元気づけられます。

マイノリティは冷たい目で見られがちですが、マイノリティにしかできないことがある、ということがよく描かれていました。社会においては、同じような人を集めるよりも、異なった人たちを集めることでいろんな角度で物事を見ることができると思います。映画では明らかに大きさが違うサイやライオンとウサギを比べることで、分かりやすく表現されていました。

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 無意識の偏見

嘘つきのキツネ、か弱いウサギ、襲う肉食動物、逃げる草食動物。周りから貼られてる偏見というレッテルはとても強力で怖いものです。しかしそのレッテルが当たり前になりすぎて偏見だと気づかない、無意識の偏見は一番怖い偏見だと感じました。それは例え心の内に秘めていても、どこかで必ず相手に伝わると思います。

そしてその偏見をジュディ自身がしてしまうシーンは、良い意味でぞっとしました。

 

動物が大好きな私にとって、まさにユートピアな映画でした。特にナマケモノは動きが遅すぎて面白イライラしますが、最後をかっさらっていく姿は最高です!

 

 

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 ストーリー:★★★★

音楽:★★★

映像:★★★★★

コメディ:★★

アクション:★★★

ラブロマンス、バイオレンス、ホラー、:0

(5点満点)

 

 

~オススメ場面~

 偏見に負けず元気をもらいたい時。

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「ハッピーフライト」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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監督、脚本:矢口史靖

製作:亀山千広

エグゼクティブプロデューサー:桝井省志

企画:石原隆、小形雄二

出演:綾瀬はるか田辺誠一時任三郎吹石一恵、他。

2008年、日本、103分。

配給:東宝

 

*ざっくりあらすじ

 新人CA悦子は初フライトで意気込む中、鬼CA教官・山崎と同じ飛行機になってしまう。

 

 

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主役はいない 

ポスターでは綾瀬はるか田辺誠一が主演のようになっていますが、二人だけではなく様々な俳優人たちにもスポットライトが当たっています。時任三郎寺島しのぶ吹石一恵笹野高史田畑智子岸部一徳平岩紙小日向文世竹中直人など、豪華なメンバー!個人的に平岩紙ちゃんの役柄が好きでした。でもあんな後輩がいたらイライラするのかな。笑 時任三郎さんは厳しい教官役でしたが、過保護のカホコ時の優しい~父親役も似合ってしまうから恐ろしいです。というかこの映画、10年前の作品なのに皆さん全然変わっていないことが一番衝撃的でした。。。!

 

 

 空港の仕事

 飛行機1機を飛ばすストーリーの裏に、大勢の人たちのサポートがあって飛ばせているということが分かりやすく描かれていました。私たちが一番接するCAさんやグランドスタッフさんはもちろん、機長や整備士や管制官、オペレーションコントロールセンター、気象予報士など、裏方に徹する人たちの仕事にも注目しています。私自身もやはりCAさんとしか接したことがないので、飛行機が飛ぶリアルタイムに、こんなにも多くの人が関わっているとは考えたこともなかったです。職種や立場は違えど、"安全な飛行機に安心して乗ってもらう"という一つの目標に全員が向いている姿は素敵でした。

いろんな空港の仕事を知るには最適な映画だと思います。 

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 先輩の背中

劇中では先輩後輩の図が様々な場面で登場します。後輩に背中で教える先輩もいれば、いざという時に助ける先輩、答えを促す先輩。先輩だってきっと先輩の先輩から教わっているはずです。その教え方に、受け継がれた各部署の色が現れていて興味深かったです。

後輩は先輩の言ったことを聞きませんが、先輩がやっていることを真似するのは上手です。上司の仕事に対する姿勢は思っているよりも後輩は見ていますし、影響は大きいです。まだまだ私自身青二才ですが、後輩への引き継ぎ方としていろんな見せ方があることを知り、予想外の収穫でした。

 

 

 

 

CAさんの早食いやお菓子の分け方、機長の帽子の意味、普段見られないところも新人気分でのぞけたような気がしました。それでもやっぱり変なお客でも笑顔で接客しなければいけないCAさんは尊敬に値する... 

約10年前の映画ですので、ところどころに時代を感じます...。空の映像とか、セットとか。笑 特にメイクが全然違う!

 

 

 

 

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ストーリー:★★★

音楽:★★

映像:★★

コメディ:★★★

ラブロマンス、バイオレンス、ホラー、アクション:0

(5点満点)

 

~オススメ場面~

仕事への情熱を取り戻したい、新人のフレッシュさを思い出したい時。

 

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「マダム・フローレンス!夢見る二人」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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監督:スティーブン・フリアーズ

制作:マイケル・カーン、トレイシー・シーウォード

制作総指揮:キャメロン・マクラッケン、クリスティーン・ランガン

出演:メリル:ストリープ、ヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーグ、他。

2016年、イギリス、111分

配給:ギャガ

原題:Florence Foster Jenkins

 

*ざっくりあらすじ

他称・音痴のフローレンスは、夫のシンクレアとともに、カーネギーホールでコンサートをするという夢の実現を目指す。 

 

 

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 音痴な歌手の実話

 「音痴」と「歌手」という矛盾ワードに惹かれました。また、この話が実話ということでとても驚きました。主演を演じるメリル:ストリープさんの歌声は確かに音が外れるときもありますが、御年68歳の声量とは思えないほど伸びのある声です。映画だし少しは誇張しているだろうと思ったのですが、YOUTUBEにご本人の歌声があるということで聞いてみたら、忠実すぎる再現でびっくりしました。笑(下にURLを貼りました)劇中では、雇われたピアニスト・コズメが初めて彼女の歌を聞くシーンがあるのですが、あっけにとられた表情が秀逸です。

彼女について、恥ずかしながら存じ上げなかったので出会えて良かった映画のひとつです。

 

 

 

音痴に隠された愛の物語

予告や広告で音痴が大きく取り上げられていますが、映画の大部分は夫・シンクレアとの物語だと感じました。病弱なフローレンスをシンクレアは献身的に介護、サポートします。

彼女には批判の雨を浴びずに幸せに生きてほしい。その一心で彼女の味方だけを集め、徹底的に批評家を追い返す姿は一見乱暴ですが、彼女の一生懸命生きる姿を笑うものなど許せなかったのでしょう。そんな努力は露知らず(笑)、フローレンスは夢の実現のために練習をしたりラジオ局に自身のカセットテープを送ったり(!)、彼女なりに努力をします。自分が音痴だと知らない妻と知っている夫。互いの幸せを願う夫婦。そんな二人が二人の夢を叶えていく様子に、無償の愛の強さを感じました。

  

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 好き、は人生の醍醐味

フローレンスの歌は確かに上手いとは言えませんが、歌うことが大好きだったことが歌声から感じられます。彼女が強い向上心と行動力をもって取り組み続けられたのは、好きという唯一の感情に支えられていたのだと思います。好きの力は偉大です。彼女にとって歌うことが生きる希望でした。それはまた、夫の生きる希望にもなっていたと思います。

一生懸命へたくそな人は、人々を感動させることができる。を体現してくれました。彼女は図らずも、記録より記憶に残った人になったと思います。

 

 

二人の他に重要な人物である、ピアニストのコズメがとっっっっても優しくてチャーミングでイチオシです。二人に振り回されながらも、ここぞという時は二人を救います。ピアノ弾ける男性は皆素敵にみえる罠。。。 

 

最後に、フローレンス・フォスター・ジェンキンス本人の歌声を貼りましたので、是非ご視聴ください。☻

 

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ストーリー:★★★★

音楽:★★★★

映像:★★★★

ラブロマンス:★★★

コメディ:★★★

バイオレンス、ホラー、アクション:0

(5点満点)

 

 

~オススメ場面~

「下手だけど好き」を見つめたい時。 

 

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