オレンジと緑

気ままに。見た映画の備忘録にしていきたいです(ネタバレ無し)

「マダム・フローレンス!夢見る二人」/ネタバレ無、映画レビュー感想

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監督:スティーブン・フリアーズ

制作:マイケル・カーン、トレイシー・シーウォード

制作総指揮:キャメロン・マクラッケン、クリスティーン・ランガン

出演:メリル:ストリープ、ヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーグ、他。

2016年、イギリス、111分

配給:ギャガ

原題:Florence Foster Jenkins

 

*ざっくりあらすじ

他称・音痴のフローレンスは、夫のシンクレアとともに、カーネギーホールでコンサートをするという夢の実現を目指す。 

 

 

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 音痴な歌手の実話

 「音痴」と「歌手」という矛盾ワードに惹かれました。また、この話が実話ということでとても驚きました。主演を演じるメリル:ストリープさんの歌声は確かに音が外れるときもありますが、御年68歳の声量とは思えないほど伸びのある声です。映画だし少しは誇張しているだろうと思ったのですが、YOUTUBEにご本人の歌声があるということで聞いてみたら、忠実すぎる再現でびっくりしました。笑(下にURLを貼りました)劇中では、雇われたピアニスト・コズメが初めて彼女の歌を聞くシーンがあるのですが、あっけにとられた表情が秀逸です。

彼女について、恥ずかしながら存じ上げなかったので出会えて良かった映画のひとつです。

 

 

 

音痴に隠された愛の物語

予告や広告で音痴が大きく取り上げられていますが、映画の大部分は夫・シンクレアとの物語だと感じました。病弱なフローレンスをシンクレアは献身的に介護、サポートします。

彼女には批判の雨を浴びずに幸せに生きてほしい。その一心で彼女の味方だけを集め、徹底的に批評家を追い返す姿は一見乱暴ですが、彼女の一生懸命生きる姿を笑うものなど許せなかったのでしょう。そんな努力は露知らず(笑)、フローレンスは夢の実現のために練習をしたりラジオ局に自身のカセットテープを送ったり(!)、彼女なりに努力をします。自分が音痴だと知らない妻と知っている夫。互いの幸せを願う夫婦。そんな二人が二人の夢を叶えていく様子に、無償の愛の強さを感じました。

  

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 好き、は人生の醍醐味

フローレンスの歌は確かに上手いとは言えませんが、歌うことが大好きだったことが歌声から感じられます。彼女が強い向上心と行動力をもって取り組み続けられたのは、好きという唯一の感情に支えられていたのだと思います。好きの力は偉大です。彼女にとって歌うことが生きる希望でした。それはまた、夫の生きる希望にもなっていたと思います。

一生懸命へたくそな人は、人々を感動させることができる。を体現してくれました。彼女は図らずも、記録より記憶に残った人になったと思います。

 

 

二人の他に重要な人物である、ピアニストのコズメがとっっっっても優しくてチャーミングでイチオシです。二人に振り回されながらも、ここぞという時は二人を救います。ピアノ弾ける男性は皆素敵にみえる罠。。。 

 

最後に、フローレンス・フォスター・ジェンキンス本人の歌声を貼りましたので、是非ご視聴ください。☻

 

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ストーリー:★★★★

音楽:★★★★

映像:★★★★

ラブロマンス:★★★

コメディ:★★★

バイオレンス、ホラー、アクション:0

(5点満点)

 

 

~オススメ場面~

「下手だけど好き」を見つめたい時。 

 

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