「ズートピア」/ネタバレ無、映画レビュー感想
監督:バイロン・ハワード、リッチ・ムーア
共同監督:ジャレッド・ブッシュ
製作:クラーク・スペンサー
製作総指揮:ジョン・ラセター
声の出演:ジニファー・グッドウィン、ジェイソン・ベイトマン、他。
2016年、アメリカ、109分。
配給:ディズニー
原題:Zootopia
*ざっくりあらすじ
ウサギの女の子、ジュディは警察官になる夢を叶え、動物たちの楽園・ズートピアの安全を守ることとなる。
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まさかの主犯
象からネズミ、肉食動物から草食動物まで、皆が皆の個性を受け入れて暮らしている街、ズートピア。新米警察官のジュディは、そこである事件を任されます。 途中からはキツネのニックとともに事件解決に奔走します。
ディズニーのアニメーションでは見たことがないような、最後に意外な犯人が待っているストーリー展開でした。子供にとっては王道の悪党成敗物語にみえるかもしれません。しかし、ジュディの心の内や周りの変化が事件を通して垣間見れ、大人でも楽しめるのではないかと思います。大人の方が考えさせられることが多い映画です。
初のウサギ警察官
ジュディの警察官ライフは、前例がないだけに、周囲はよく思わずほろ苦いデビューとなりました。それでも、与えられた仕事を120%でやるという彼女の素晴らしいポジティブさに何故かこちらが元気づけられます。
マイノリティは冷たい目で見られがちですが、マイノリティにしかできないことがある、ということがよく描かれていました。社会においては、同じような人を集めるよりも、異なった人たちを集めることでいろんな角度で物事を見ることができると思います。映画では明らかに大きさが違うサイやライオンとウサギを比べることで、分かりやすく表現されていました。
無意識の偏見
嘘つきのキツネ、か弱いウサギ、襲う肉食動物、逃げる草食動物。周りから貼られてる偏見というレッテルはとても強力で怖いものです。しかしそのレッテルが当たり前になりすぎて偏見だと気づかない、無意識の偏見は一番怖い偏見だと感じました。それは例え心の内に秘めていても、どこかで必ず相手に伝わると思います。
そしてその偏見をジュディ自身がしてしまうシーンは、良い意味でぞっとしました。
動物が大好きな私にとって、まさにユートピアな映画でした。特にナマケモノは動きが遅すぎて面白イライラしますが、最後をかっさらっていく姿は最高です!
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ストーリー:★★★★
音楽:★★★
映像:★★★★★
コメディ:★★
アクション:★★★
ラブロマンス、バイオレンス、ホラー、:0
(5点満点)
~オススメ場面~
偏見に負けず元気をもらいたい時。