「バクマン」/ネタバレ無、映画レビュー感想
(引用:http://eiga.com/movie/80365/)
監督:大根仁
脚本:大根仁
製作:市川南
2015年、日本、120分
配給:東宝
*ざっくりあらすじ
漫画家を夢見る高校生コンビ、高木と真城。二人はタッグを組み、大人気漫画雑誌“ジャンプ”の頂点を目指す。しかし、ジャンプの、漫画家の、あまりにも厳しすぎる現実に直面する。
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大根仁監督はモテキの監督、原作の大場つぐみさんと小畑健さんはデスノートを描かれたお二人です。 見終わった後、映画はここで終わりだけれど彼らはここからがスタートであり、久しぶりに前向きな気持ちで終われた映画でした。
バクマンは漫画の映画化だったとは知りませんでした。漫画家を目指す漫画って絶対面白いじゃないですか!漫画の映画化は、漫画を殺すと言わんばかりに嫌がられますが、映画を見て漫画の存在を知る人もいて、映画を見て漫画を読んでみようと思わせることができたら映画化は成功だと思います。映画化は、漫画を知らない人向けにちょうどいいと思います。
最後のエンドロールが正直不意打ちで感動しました。途中まで気づかなかったのですが、気づいてからもう一度巻き戻して見てしまいました。スタッフさんたちの映画への愛が溢れていました。
神木君は日本の宝
神木君演じる高木は、漫画におけるストーリーを考える役割を担っています。なぜなら絵が壊滅的に下手くそだから。(絵は佐藤健の仕事)その神木君が描く絵が意表を突くかんじで笑いました(笑)圧倒的画力のマンガをばんばん見せられる中で、神木君だけTHE棒人間で癒されます(笑)ジャンプは幼い頃しか読んだ記憶がないのですが、神木君が考えた漫画がとても面白そうで読みたくなります!女性が思いつかないような、いかにもジャンプらしい男性好みのストーリー展開だなと思いました。
欲を言えば、主人公2人の家族が全く出てこなかったので家族関係、勉強せず漫画ばかり描いていることに対する家族の反応も見たかったです。
漫画家という博打
漫画家の仕事を目の当たりにしたというか、これは事実なのか疑いたくなるほどの大変さ、厳しさでした。まず、ジャンプに載ることに何年もかかる人が普通だそうで、ジャンプに載っても人気が出なければ即打ち切り、連載になっても毎週の締め切りに追われ眠れない。それでも漫画を描くことを止めないのは、彼らの漫画に対する異常な愛があるから。漫画は日本の誇りです。でも心身壊すまで描きつづけないでほしいな。
出来た漫画はジャンプの編集部がある集英社に持ち込みます。編集部はセットなのでしょうか?本物なのでしょうか?紙の山が圧巻です。セットだとしたら美術さんすごすぎます。編集部に限らず、各々の漫画家の仕事場は漫画や紙ごみだらけで、足場の踏み場もありません。背景に圧倒されます。
漫画家には編集者がついて、二人三脚で頑張るのですが、編集者の在り方も問われる映画でした。また、編集者会議がすごくリアルで面白かったです。こんな風に自分の担当の漫画家を編集長にアピールするんだ~と。
天才の攻略法
天才役である染谷将太が良かったです。やっぱり天才は変人。変人の真似をしたって勝てない。どう闘うのか。漫画家同士のバトルをCGで表していて斬新です。それ以外にも後半はCGが多め。また、漫画を描くペンの音、紙の擦れる音などがこの映画の特徴の一つだと思います。描く速さ、強弱、豪快さ、繊細さが一人一人違うことがペンの音で分かります。
少し恋愛系もあったり、まさにジャンプを読んでいるみたいです。
ジャンプの醍醐味「努力・友情・勝利」が漫画から飛び出し、スクリーンで魅せてくれます。
~オススメ場面賞~
努力友情勝利!たまにはでっかい夢を見たい時に見ま賞